株式会社JR東日本情報システム
- UI/UX
- 研修
Proximoは株式会社JR東日本情報システム様の社内で実施されるデザイン研修の設計と実施を支援しています。システム開発・運用業務に携わる社員だけではなく、財務や企画に携わる社員や経営層も含む全社員様向けに「基礎知識編」、その後深くデザインを学ばれたい希望者の方向けに「実践編」、さらに実プロダクトをテーマとして扱う「実践演習」、3種類の研修を実施しました。
株式会社JR東日本情報システム全社員様向けに、デザインの基本的な知識やデザインプロジェクトのプロセスをインプットすることを学習のゴールとし、1時間の動画研修を設計、撮影して社内公開しました。2024年10月~11月の2ヶ月間公開し、1,459人(全社員の86%)に視聴いただきました。カリキュラムは「デザインの基礎概念」、「人間中心設計の考え方」、「デザインプロセスの導入方法」、そして「ケーススタディ」で構成されています。
基礎知識編でデザインをより深く学習されたいプロジェクトマネージャ・システムエンジニアを中心とした社員様に向けて、対面にて2日間のデザイン研修実践編実施しました。
UI/UXデザイン概論とUX5段階モデルに準拠したデザインプロセスなど、広くデザインプロジェクトについて必要な知識に加え、手法やサブプロセスとして重要な、バリュープロポジションキャンバス、情報の構造化とサイトマップ、ユーザー定義(ペルソナ・カスタマージャーニーマップ)、プロトタイピング、ブランディングとビジュアルアイデンティティ設計、デザインシステム、ユーザーテストといった項目を深掘りするカリキュラムを設計しました。また実際のプロジェクトで活用するため、より実践的に学習できるよう、それぞれの手法についてはワークショップも実施しました。
本研修は、2024年11月~2025年2月に、各回20人前後が参加する研修を6回、合計133人の社員様に対して研修をおこないました。研修後に行ったアンケートでは「非常に満足・満足」が92.6%と高く、また複数の受講者から、研修で学んだ内容やプロセスを、実プロジェクトで活用する予定との回答もありました。
さらに、デザインプロセスについて深掘りして学習・習得されたいと希望された部署様向けに、部署内のプロジェクトマネージャ・システムエンジニアが受講できる、週1回1時間の座学と演習を合計10週おこなう実践演習を実施しました。
対面研修の内容をより実践的にするため、UX5段階モデルのフローで、実際に稼働しているサービスの改善をテーマに仮想プロジェクトを実施し、Miroを使用して各デザイン手法について実践形式の演習課題に取り組んでいただきました。
2025年2月~2025年3月に、毎週1回1時間の演習を10回、参加者15人に対して実施しました。
当社の中期経営計画「JEIS neXt」で「DX推進人財育成」を掲げており、この中の軸の一つが「UI/UXデザイン」です。2024年度は初級的な研修カリキュラムを展開しました。人間中心設計やUI/UXデザインの基本的な考え方や代表的な手法について概要を理解することを狙いとしています。
Proximoさまは初期段階から議論を重ね、研修設計・実施までを支援していただきました。システム開発・運用、販管といった業務内容や人数構成等から研修範囲や深度を調整し、その過程で社員へのユーザーインタビューを行い、有効性を確認しながらコンテンツを作成しました。その結果、全社員向けの動画研修「基礎知識編」、希望者制の「実践編」および開発システムをテーマとする「実践演習」の3段階の構成とし、いずれも高い満足度をいただくことができました。
2025年度は実務に踏み込んだ研修カリキュラムを検討しています。引き続きProximoさまにお力添えいただきたいと思います。
デザインや人間中心設計は、システム開発業務に限らず、社員一人ひとりが活用できるものです。しかし、それを業務に生かすには、正しい理解と実践が欠かせません。Proximoさまには、私たちの考えを整理しながら、研修の設計から実施まで伴走支援をしていただきました。その結果、デザインの重要性を学ぶだけでなく、実践を通じて理解を深めることができました。本研修を通じて、デザインを業務に取り入れる意識が社内に広がりつつあると実感しています。今後もデザインの考え方を浸透させ、社員一人ひとりがデザインを自分ごととして捉え、より価値ある仕事を生み出せるよう取り組んでいきます。
本研修では、UXの5段階モデルに沿って学ぶことで、デザインの基礎を体系的に理解できる内容となりました。
また、デザイナーの思考プロセスを知ることで、デザイナーとの協働の重要性を実感する機会にもなりました。システム開発に関わるメンバーがデザインの視点を持つことで、よりユーザーに寄り添ったサービスの提供が可能になります。
今回の研修を共に設計・実施いただいたProximoさまには、私たちの理解を深めるための貴重な機会を提供していただき、心より感謝申し上げます。今後もデザインの考え方を浸透させ、業務の質を向上させるための取り組みを続けていきます。
今回のプロジェクトでは、エンドユーザーにより高い水準のサービス・システムを提供することを目的に、プロジェクトマネージャ、システムエンジニアのみなさまにサービスデザインやUX/UIデザインのプロセス、その実践方法についての知識の均一化およびスキル向上を図ることに注力しました。
研修設計時には、クライアントのみなさまと、座学やワークショップ、演習内容のレビューを繰り返しおこないました。その結果、講義後の積極的な質問や、演習での活発な議論の発散もあり、有意義な取り組みになったのではないかと自負しています。
引き続き、新たな研修や教育プログラム、ワークフローの改善などを通して、開発チームのみなさまのスキルアップに尽力したいと思います。
Client : 株式会社JR東日本情報システム
研修設計・講師 : Hiroaki Ogino